激安CO2測定器の精度は?コロナ対策で濃度測定の試み

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野中良祐
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 新型コロナウイルス感染対策として、換気がきちんとできているかを知るため、自治体が飲食店などで二酸化炭素(CO2)濃度を測る試みが始まっている。正しい測定や換気はどうすればよいのか。また、インターネットで安価な測定器が入手できるが、製品の質は確かなのか。

 愛知県豊橋市で1986年から営業を続けるバー「20’s Bar IROHA」は換気対策に天井ファンを新設した。雑居ビルの一室で窓がないため、換気扇とドア開閉に頼っていた換気にファンを加え、空気の流れを改善した。

 バーには昨年11月、市保健所の職員がCO2濃度の測定に訪れた。店内で最大の濃度となったのは奥まったテーブル席で会話をした時で、900ppmを示した。換気が良好に保たれていることを示す1千ppm未満に収まっていたが、テーブル席に市販のCO2測定器を置き、換気状況を常にチェックできるようにした。藤本佐知子店長は「数値が出ることで安心につながり、お客様の受けも良いです」と話す。

 豊橋市は今年度末までに、小規模な飲食店約60店で、CO2濃度を測定して「換気の見える化」をし、アドバイスをする計画だ。

 神奈川県は、飲食店などに小型のCO2測定器の無償貸し出しを始めた。当初200台を用意したが、12月9日に受け付けを始めたところ即日、申し込みが上限に達し、県は追加で400台を確保した。店は測定器を6週間使った後、返却するか購入するかを選べる。費用は県が4分の3を負担する。

 厚生労働省は飲食店など商業施設のコロナ禍での換気対策として、CO2濃度が1千ppmを超えていないか確認するよう勧めている。この濃度は、ビルを管理する法律で定められている空気環境基準がもととなっている。

 法では大規模な商業ビルなどにCO2濃度の報告を義務づけている。厚労省の資料によると、基準を満たさない割合は年々増えており、2017年度は約30%だった。建物の気密化が進んでいることなどが一因と考えられる。北海道大の林基哉教授(環境空間デザイン学)は「(報告義務がない)小規模な建物では、換気が不十分な所もさらに多いだろう」と話す。

 林教授はCO2濃度と感染リスクの直接的な因果関係はわかっていないとした上で、「換気が悪い所では空気感染のように感染することはWHO(世界保健機関)も認めている。1千ppmは最低限の条件としてクリアしてほしい」と話す。

 測定については、奥まって空…

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