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 2019年7月の参院選をめぐり、公職選挙法違反(加重買収など)の罪に問われた元法相で衆院議員・河井克行被告(57)の公判が22日、東京地裁であった。捜査段階で違法性を認めた元広島県議が、克行議員からの2回計60万円の受領を「記憶がない」と証言した。「検察に迎合した。供述調書は私の創作」とも述べた。

 克行議員が現金計約2900万円を渡したとされる100人のうち、授受を認めなかったのは初めて。大半が授受や違法性を認めたが、授受を認めた上で買収の趣旨を否定した地元議員が2人いる。

 元県議の証言によると、19年6月、広島県福山市内の料理店での会合で、克行議員から別室で「よろしく頼みます」と言われたが、その後は覚えていないという。2回目の授受も、克行議員との会話以外は記憶がないとした。「(捜査段階で)否認すれば強制捜査されると思った」と話した。

 裁判長が克行議員とのやりとりのみ記憶がない理由を尋ねると、「パニックになった」と述べた。検察側は、現金の配布先を記したリストなどをふまえ買収があったと主張している。(新屋絵理)