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 自室にワーク・イン・クローゼット、タワマンに共用リモートワーク空間、戸建ての家をゾーニング(空間隔離)――。住宅メーカーが新型コロナウイルス対策を意識した新商品を次々と売り出している。コロナ禍で働き方や衛生意識が変わり、新たに生まれた顧客ニーズに対応するのが狙いだ。

 三菱地所レジデンスが昨年11月に販売を始めた「ザ・パークハウス武蔵野境南町」(東京都武蔵野市、2022年入居予定)。モデルルームに足を運ぶと、リビング脇の約2畳の小部屋に椅子とカウンターが置かれていた。元は収納だが、料金の上乗せなしで仕事場に変更できる。「ワーク・イン・クローゼット」という触れ込みだが、すでに契約もあったという。

 同社はさらに、1月23日にモデルルームを開業する「ザ・パークハウス朝霞台レジデンス」(埼玉県朝霞市、22年入居)では、壁に設置した棚を動かして横に並べると作業机として使える収納棚を初めて導入する。

 東京都中央区で24年から入居開始予定のタワーマンション「パークタワー勝どき」。三井不動産レジデンシャルが昨年11月に販売を始めた物件だが、共用部には会議室もある約300平方メートルの本格的なリモートワークスペースを作る。以前から計画していたが、コロナ禍でテレビ会議が広がったのを受け、設計を変更して個室を6室新設した。「会議室もある本格的なワークスペースを共用部に設けたマンションは業界でも初めて」(広報)という。

 衛生面への配慮を売りにする物件も出ている。野村不動産の「プラウド湘南藤沢ガーデン」(神奈川県藤沢市、22年入居予定)では、玄関を通常よりも広くし土間のようにして洗面台への出入り口を設けた。コートなど室内に持ち込みたくないものを土間に置いて、そのまま手洗い場に行けるのが特徴だ。

 東急も21年春から「ドレッセ」で、リビング横の部屋にテレワークスペースを設置したり、玄関横の空間に土間のような収納スペースを作ったりなどの変更を無償でできるようにする。

 マンション大手7社が昨年夏に実施したマンション購入意向者を対象としたアンケートでは、在宅勤務をしている人が63・2%にのぼり、うち67・4%が在宅勤務のために自宅環境を整えたいと回答。不動産会社の販売担当者は「夫婦ともにテレワークになって、居住環境の改善を求めてマンションの購入、買い替えといった新しい需要が創出されている」と話す。

 戸建てでも、コロナ対応を標準化した家が目立つ。

 ミサワホームが1月に全国で発売した商品は、家庭内感染を防ごうと玄関から洗面台までをレッドゾーン、トイレや風呂などをイエローゾーンなどと医療機関で院内感染を防ぐために使われる空間のゾーン分けを採り入れた。在宅勤務用に個室型、カウンター型などの執務スペースもある。作尾徹也専務は「仕事の種類や集中度に応じて、複数の場所が必要」と狙いを話す。

 アキュラホームも1月、ウイルス対策を標準装備した住宅を全国で発売した。ウイルスの不活性化に効果があるとされるオゾン発生器を玄関に設置し、ドアノブや電源のスイッチには、ウイルスを不活性化させる加工を施した。在宅時間で光熱費が増えたとの声を受け、太陽光発電システムも標準装備し、家計の負担軽減にも配慮するという。(南日慶子)

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