たくあんの味や旨み、地域の気候が影響 東工大など研究

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松村北斗
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 秋田のいぶりがっこ(いぶりたくあん)は大根の味が生かされ、愛知のたくあんは発酵でうまみ成分が大幅に増える特徴がある――。そんな研究結果を東京工業大の研究チームとぐるなび(本社・東京)が発表した。産地の温度や製法の違いが影響していると分析している。

 論文は19日、科学誌サイエンティフィック・リポーツに掲載された。

 東工大の山田拓司准教授らの研究チームとぐるなびは、寒冷な豪雪地帯の秋田県と温暖で日照時間の長い愛知県の各3メーカーから、大根や漬け込むぬか床の提供を受けて、発酵による微生物の増え方や、大根のうまみ成分の変化の違いを調べた。

 秋田のサンプルは、大根を4日間いぶした後、冬季(平均気温零下2度~1度)に1カ月半から2カ月間、ぬか床に漬け込んで製造した。一方、愛知のものは、2週間天日干ししたものと、20日間の天日干し後に1カ月間塩漬けにした大根を、約1年(平均6~27度)にわたってぬか床に漬けた。

 原料の大根の表面やぬかに含まれる微生物群は秋田と愛知で差はなかった。しかし、漬け上がり後のたくあんでは、秋田は原料の大根に付着していたのと同じ多くの種類の微生物が検出されたのに対し、愛知は乳酸菌と塩を好む細菌が5割以上と高い割合を占めた。

 たくあんに含まれるアミノ酸などを調べると、秋田は原料とほぼ同じだったが、愛知のものは乳酸とうまみ成分として知られるグルタミン酸が大幅に増えていた。

 研究チームは、秋田では気温が低く、微生物の活動が抑えられて特定の成分が増えるような活発な発酵が起こらない半面、原料の大根についていた様々な微生物がそのまま生き残ると分析。一方、愛知では比較的温暖で微生物の活動が活発だとした。先人が編み出した伝統的製法がグルタミン酸生産を促し、うまみを強めている可能性があると指摘している。

 研究に参加したぐるなびイノ…

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