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 新型コロナウイルスの感染者数の高止まりが続くなか、25日の出願開始を前に、個別試験を急に中止する国公立大学が出てきている。本来は大学入学共通テストの後、個別試験をへて入学者を選抜するが、原則、マークシート式の共通テストの成績のみでの判定に切り替え、各校での独自の試験は行わないことになる。

 緊急事態宣言の対象区域である栃木県の宇都宮大は21日、個別試験の中止を公表した。共通テストの成績などで合否を判定する。大学側は「受験者の健康と安全を守ることを最優先に判断した」と説明する。山口県の山陽小野田市立山口東京理科大も個別試験を取りやめ、共通テストの成績で合否を判定する方針に急きょ切り替えた。

 長野県の信州大も21日、国内に2月8日以降、緊急事態宣言が引き続き出ている場合には、人文学部と経法学部で個別試験を中止し、共通テストの成績で選抜する方針を示した。「やむを得ず緊急措置を実施する場合がある」と公表した群馬大のほか、富山大や広島大などもホームページで、個別試験をやめる可能性があると予告している。

 だが、年明けの急な中止の決定は、個別試験に向けて勉強してきた受験生の受験機会を途中で打ち切ることでもある。予備校の関係者は「コロナ禍とはいえ、1月に入って大幅な変更をされると、対応しきれない」という。

 文部科学省は22日、選抜方法の大きな変更は受験生に多大な不利益を与えるおそれがあるとして、慎重な検討を求める文書を各大学に送った。個別試験を中止して共通テストの成績のみで合否判定をするといった変更は、原則として出願開始(国公立大は25日)前の公表を求めた。

 横浜国立大は昨年7月、埼玉県立大は昨年10月にそれぞれ、個別試験を取りやめ、共通テストの成績で合否を判定すると決めている。(土屋亮)