中国、市トップをパワハラで解任 告発からわずか5日で
北京=高田正幸
中国河南省の共産党省委員会は21日、部下に暴言を吐いたり暴力を働いたりしたと告発されていた同省済源市トップの張戦偉・市党委書記(57)を解任した。中国でのパワハラ問題への関心の高まりを反映し、国営メディアも巻き込んで批判の声が広がっていた。
メディアが伝えた告発内容によると、張氏は昨年11月、市の幹部食堂で朝食を食べていた部下の市政府秘書長を「自分が幹部だと思っているのか」などと罵倒し、平手打ちをした。秘書長はショックで体調を崩すようになったという。
市ホームページでは、秘書長は市長や6人の副市長らとともに市政府の幹部として紹介されている。
今月16日、秘書長の妻がSNSを通じて告発すると、ネット世論のほか、国営メディアも「幹部にふさわしくない行為だ」などと批判を展開。省党委は告発からわずか5日で、張氏の解任に踏み切った。
中国では昨年8月にも、北京…