相次ぐ元女性アナ登用で考えた 取締役会の多様性とは?

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編集委員・堀篭俊材
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経世彩民 堀篭俊材の目

 企業のガバナンス改革が叫ばれて久しい。ここ数年、ガバナンスの要である社外役員に元女性アナウンサーが相次ぎ登用され、ネットなどで話題になった。

 昨年は元TBSの竹内香苗さんがSBIホールディングスの社外取締役に、元NHKの草野満代さんはオンワードホールディングスの社外監査役に選ばれた。社外取締役では元CBCの福島敦子さんがカルビーとヒューリック、元フジテレビで弁護士の菊間千乃さんがコーセーにそれぞれ再任されている。

 株主総会の招集通知にある選任理由はさまざまだ。「『女性の視点』強化が当社の大きな課題」(SBI)、「ジャーナリストとしての経験と社会、環境、消費者など幅広い客観的な視点を当社経営に反映していただきたい」(カルビー)。だが、役員選任案の決議結果をみると、彼女たちへの賛成票の割合はほかの男性役員よりも高い。問われるべきは、個人の資質なのだろう。

拡大する写真・図版カルビーの昨年6月株主総会招集通知に掲載された福島敦子さん。社外取締役に再任された

 話題になること自体、女性取締役が少ないことを物語る。東京商工リサーチによると、昨年3月期決算の上場企業2240社の役員2万5273人のうち、女性は1530人で6%にとどまる。2015年、当時の安倍政権が上場企業の女性役員の割合について、「20年までに10%をめざす」と目標を掲げたが、まだまだ及ばない。

 日本企業のガバナンスに対する海外投資家の視線は厳しい。スイス資産運用会社UBPインベストメンツは昨年夏から、ガバナンス後進企業におきゅうをすえるファンドの運用を始めた。

 その戦略はユニークだ。ガバナンスの良い企業と悪い企業の株式を保有し、良い企業は株価が上がれば売って利益を得る。悪い企業は株式を借りて売り、株価が下がった時点で買い戻す「空売り」を浴びせる。

 ガバナンスを見極めるポイン…

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