米政府、多様性研修を復活 トランプ氏の大統領令無効に

ワシントン=大島隆
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 人種や性の多様性に関する職員研修を禁じたトランプ前米大統領の大統領令について、バイデン政権が無効にすることを決めた。これを受けて国務省は22日、職員向けの研修を再開することを明らかにした。

 トランプ前大統領は在任中の昨年9月、人種や性の多様性や偏見に関する研修について「分断を助長している」などとして、連邦政府機関や契約企業などを対象に研修を禁止する大統領令に署名した。トランプ氏はこうした研修について「我々の国がひどいところだと教えている」などと非難していた。

 一方、バイデン大統領は就任初日の20日に、この大統領令を無効にすることを決めた。これを受け国務省のプライス報道官は22日に声明を発表し、「米国が外交的指導力を取り戻すためには、アメリカの多様性を活用する必要がある」として、研修を再開することを明らかにした。トランプ政権の大統領令については、昨年12月に一時差し止めの裁判所命令が出てきたが、バイデン政権が正式に無効としたことで、今後ほかの政府機関も研修を再開するとみられる。(ワシントン=大島隆