「TPPは改善必要」バイデン政権、国内経済注力を強調

ワシントン=青山直篤
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 バイデン米政権のサキ大統領報道官は22日、トランプ前政権が離脱した環太平洋経済連携協定(TPP)について「バイデン大統領は、TPPは完全ではなかったと認識し、より強力で改善されたものにしなければならないと信じている」と述べ、米国が復帰する場合は再交渉が必要になるとの立場を改めて示した。

 バイデン氏はオバマ政権の副大統領として、TPPを積極的に推進する立場だった。しかし、米国の離脱後は、身内の民主党内の反発も根強いことを踏まえ、「当初推し進められていたような形では復帰しない」との立場に転換している。

 サキ氏は記者会見で、「いずれにせよ現時点では、大統領の関心は米国の中間層の暮らしを良くするために全力を尽くすことにある。今後数カ月はそれが焦点になる」と強調。当面は、コロナ禍に苦しむ国内の経済再建に力を注ぐ姿勢を示した。

 日本は米国のTPP復帰を期待する立場。だが、米通商専門家の間では、仮に復帰を本格的に検討するとしても、2022年の中間選挙以降になるとの見方が強い。米国の求める「再交渉」は、労働・環境条項の強化などが柱になるとみられる。それに対し、日本が主導してまとめた米国抜きの「TPP11」の加盟国がどのような姿勢をとるのか、現時点では不透明だ。(ワシントン=青山直篤)