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 2014年に鹿児島市の県立高1年の田中拓海さん(当時15)が自殺した問題で、遺族側が求めていた当時の学校関係者らによる母親への説明が22日、県庁であった。終了後の会見で県教育委員会は「説明は尽くした」としたが、母親は「これまでの調査報告をなぞるような内容で、納得できない」と不満と落胆を口にした。

 拓海さんの自殺を巡っては、県教委の第三者委員会が17年3月、「いじめがあったとは断定できない」と判断。母親は再調査を求め、県が設けた再調査委員会が19年に「いじめを中心とする学校での事情が大きな影響を与えた」とする報告書をまとめた。母親はこれを受け、当時の教職員らから直接、説明を聞きたいと要望していた。

 22日の説明は非公開で、当時の担任や部活動の顧問、県教委の担当者ら9人が出席。1人ずつ母親側の質問に答える形式で進められ、計約7時間かけて行われた。拓海さんが最後に電話で話したとされ、母親が面会を切望していた教員は健康上の理由で欠席した。

 会見で母親は「疑問を直接ぶつけられたことには意義があったが、『分からない』『覚えていない』の繰り返しも多く、得られた情報は乏しかった」。前田光久・教育次長は「可能な限り説明はしたが、満足がいかないということであれば非常に残念」と話した。

 一連の問題を受け、識者らによる検討会が再発防止策の協議を続けている。(町田正聡)

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