LINEの健康観察や宅配 都、自宅療養者の支援拡大

新型コロナウイルス

荻原千明
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 急増する新型コロナウイルスの自宅療養者に対し、東京都が支援策の強化に乗り出した。保健所が電話で聞き取っている健康観察を無料通信アプリに置き換えたり、療養者に食料品を配布したりする対象エリアを拡大。療養中の過ごし方をまとめた自宅療養者や同居者向けのハンドブックも公開した。保健所の負担軽減につなげる狙いもある。

 「せきがでますか?」

 「鼻水、鼻づまりがありますか?」

 午前10時と午後4時の1日2回、自宅療養者にアプリ「LINE」で質問を送り、体温を報告してもらう。都が昨年9月から、多摩地域の5保健所管内で導入した健康観察だ。回答がなければ再度問い合わせ、それでも応答がなければ電話し、場合によっては職員が駆けつけるという。

 対象となるのは軽症や無症状で基礎疾患がないといった要件を満たす人たち。保健所と療養者双方の負担や不安を減らすため、今月25日から都内全域に順次拡大する。併せて、自宅療養者の希望に応じ、7日間分の食料品を配送するサービスも都内全域に広げる。

 都が支援策を強化したのは、感染拡大に伴い、都内の自宅療養者が急増しているためだ。

 都によると、23日時点で8418人まで増え、1カ月前の4・5倍に膨らんだ。70歳以上や基礎疾患がある患者が自宅療養を余儀なくされるケースや、症状が急変する療養者が相次ぎ、これまで都内で自宅療養中に亡くなった人は8人にのぼる。

 自宅療養者の健康観察にあたるのは、都内に31ある保健所だ。だが、1週間で500人超の感染者の届けを受ける保健所もあり、毎日のように保健所が電話で聞き取るのは困難になっていた。LINEによる健康観察は保健所の負担を減らすことで、優先度の高い疫学調査などに当たれるようにする狙いがあるという。

 自宅療養者の不安を和らげる取り組みも強化する。都は15日、病状悪化の目安となる血中の酸素飽和度を測定する「パルスオキシメーター」の貸与を開始。25日から、心配な症状を相談できる24時間対応の電話窓口の対象地域も拡大する。

 また都は21日、療養者と同居者向けのハンドブックをホームページで公開した。換気や消毒、手洗いといった自宅内での感染予防策を説明し、「一つひとつ丁寧に行うことで同居者や周囲の人に感染が広がることを防ぐ」と呼びかける。(荻原千明)

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