聞き手・中島嘉克、若井琢水
緊急事態宣言を受けた東京都の営業時間の短縮要請に従わず、午後8時以降も通常営業を続けた居酒屋チェーンがある。東京、千葉を中心に「博多劇場」など70店を営む「一家ダイニングプロジェクト」。都が当初、要請に応じた場合の協力金の対象から大手企業を外していたため「不公平感がある」と訴えていた。都が一転して20日、大手を対象に加えると発表したため要請に応じることを決めたが、不満は残るという。武長太郎社長が22日、朝日新聞の取材に応じ、大手も窮状に陥っていると実情を語った。
――昨年4月の緊急事態宣言の際は今回と違い、臨時休業をしています。どういう思いだったのですか。
「最初の緊急事態宣言の時は、この1カ月さえ乗り切れば元の世界に戻るだろうと思っていました。安易だったかもしれませんが、そう信じていました」
「昨年4月以降、10店ほど閉店しました。自分たちでつくったものを閉めるのは非常につらい作業です。会社がつぶれていないから大手はいいじゃないかと思われるかもしれませんが、それは違います。一軒一軒に雇用があって、一軒一軒が大切なんです」
――今回は都の要請に従わず、午後8時以降も営業を続けました。
「昨年12月の売り上げは前年の半分。今年から何とかしようという時に、また緊急事態宣言が出て、『午後8時以降は営業するな』となりました。売り上げの7~8割を占め、我々が一番営業していかないといけない時間帯です。そこがなければ休業するしかありませんが、当初は大手なので協力金はゼロでした」
「実態を本当にわかってもらえ…
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