原発止めないための「核燃料サイクル」議論 虚構の国策

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川田俊男、林義則
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 原発の使用済み燃料からプルトニウムを取り出して再利用する「核燃料サイクル政策」は、東京電力福島第一原発事故後の10年間で、破綻(はたん)の度合いを深めた。だが、サイクル推進を掲げ続けないと原発が止まってしまう構造は変わらない。国も電力会社も地元自治体も、「虚構」の国策から抜け出せずにいる。(川田俊男、林義則)

 昨年10月21日、首相官邸4階の大会議室で10年ぶりの会合が開かれた。「核燃料サイクル協議会」。関連施設が集中する青森県三村申吾知事と加藤勝信官房長官ら関係閣僚が顔をあわせ、意見を交わす場だ。互いに確認したのは、福島の事故の4カ月前にあった前回と変わらぬ「サイクルの推進」だった。長く途絶えていた会議を再開した理由を問われた加藤氏は「進展が見られたから」と強調した。

 「進展」とは、日本原燃六ケ所再処理工場が7月に原子力規制委員会から新規制基準に基づく許可を得たことだ。稼働に向けて一歩進んだことは確かだが、完成予定はすでに当初計画から25年も遅れている。

 それでも「進展」を演出するしかない事情がある。

 再処理工場プルトニウムを…

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