三つどもえの内戦、世界最悪の人道危機 当事者に聞いた

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書面インタビュー・伊藤喜之
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 2015年から内戦が続く中東のイエメン。「アラブの春」後にサウジアラビアが支援してできた暫定政権と、北部を支配する反政府武装組織フーシとの争いに加え、19年からはアラブ首長国連邦(UAE)が支援する南部独立派の「南部暫定評議会」(STC)も交えた三つどもえとなった。そんな中で昨年末、STCが暫定政権と連立を組んだ。狙いは何か。混乱の終息につながるのか。STC副事務総長のファドル・ジャディ氏(60)が書面取材に応じた。

ファドル氏略歴

Fadl Jaddi 1958年、イエメン南部ダーリウ生まれ。2015~19年にダーリウ県知事。17年の南部暫定評議会(STC)設立後に副事務総長に就いた。STC大統領のズバイディ氏が率いる大統領諮問委員会のメンバーでもある。

 ――イエメンでは暫定政権と、首都サヌアなど北部を押さえる反政府武装組織フーシの内戦が続いています。昨年末には暫定政権が臨時首都とするアデンの空港にミサイルが撃ち込まれ、多数が死傷しました。暫定政権はイランから武器提供を受けたフーシの攻撃と主張しています。

 「12月に発足したばかりの新内閣の閣僚約20人が乗っていた飛行機が到着した直後だった。新内閣を標的とし、イエメン国中を混乱に陥れようとする卑劣な企てだ。閣僚らは無事だったが、空港にいた赤十字職員ら少なくとも25人が死亡し、110人がけがをした。負傷者の一日も早い回復を祈っている」

 ――イエメン南部の分離独立をめざす「南部暫定評議会」(STC)は新内閣に閣僚を出し、暫定政権と連立を組みました。

 「協力して、まずはフーシと対決するためだ」

 ――STCは昨年、南部での自治を宣言し、暫定政権とは対立していましたが。

 「(暫定政権と組んだ)今回…

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