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ワクチン接種で論争 期限内に2回か多くの人に1回目か

有料会員記事新型コロナウイルス

ロンドン=下司佳代子
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 新型コロナワクチンの接種が日本に先駆けて始まった欧州で、より多くの人に早くワクチンを届けようと試行が続いている。昨年12月初旬に接種が始まった英国では、今年初めから1回目の接種を優先し、2回目接種を延期する戦略に出た。スケジュールを変更しても、十分な効果が得られるのか。世界保健機関(WHO)は「理論的根拠はある」と理解を示すが、製造元は「効果を証明できない」と慎重だ。

医師「延期の効果示すデータを」

 英西部ウェールズの大学病院で働く医師マット・モーガンさん(40)は、5日に予定されていた2回目の接種がキャンセルされた。

 1回目の接種は昨年12月8日。英国ではこの日から、80歳以上の高齢者や医療・介護従事者らを対象に接種が始まった。英国が世界で最初に承認したばかりの米製薬大手ファイザーと独バイオ企業ビオンテックが開発したワクチンだ。割り当てられたワクチンの数が限られる中で、モーガンさんの勤務する病院は、コロナ患者との接点が多い救急部、コロナ病棟、集中治療室(ICU)で働く人から接種させることに決めた。モーガンさんはICUで働いている。

 指示された電話番号にかけると、アレルギーの有無などを聞かれ、その場で2回分の接種の予約を入れた。接種場所は、普段は地域の健康管理やリハビリに使われている多目的施設。痛みは全く感じず、待ち時間もなく、滞在は約15分。接種の日付とワクチンの種類、予約の日付が書き込まれた紙のカードをもらった。

 ところが12月30日、英国政府は、より多くの人に1回目を接種させることを優先すると発表。従来は3週間としていた1回目と2回目の間隔を、「有効性は2回の接種後に最大になるが、1回の接種でも、少なくとも短期的にはかなりの効果がある」として、最大12週間に延長した。国内4地域をそれぞれ代表する首席医学顧問4人は、「可能な限り短い時間で最も多くの人を守り、死亡率や重症化、入院数を減らし、医療サービスを守るのに最も効果的だ」と説明した。

 英国医師会は「不合理で不公…

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