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 箱根駅伝で監督が選手に放った「男だろ」「男だ」の活。その是非をめぐるネット上の意見は、OKとNGに二分され、交わることもない。性別表現が引き起こす問題の根にあるものは。

田中優子・法政大総長

 「おまえ、男だ」「男だろ」という発言を聞いて、まず私が感じたのは、「え? こんな言葉で今の青年はがんばれるの?」という疑問です。女だから分からないのかと思い、周囲の男性に聞いたら、こう言われたんです。「あれは男女の意味じゃない。『立派ですぐれた人間』という意味だ」と。

 江戸時代には、男性にも女性にも「立派な人物像」を示す明確な理想像がありました。男性なら「聖人」「君子」です。自分を律することができて、責任感があり、思いやりがある。女性には教養や美意識を兼ね備えた「淑女」です。男女で異なりはしても、どちらも学問を通して達成できる理想像でした。

 スポーツの世界にも、選手を育てるための「立派な人物像」があるのでしょう。この場合の「男」は男女の性差というより、「責任感のある立派な人間であれ」という意味で受け取った方がいい。そういう人間を示す「男」という言葉で、選手のスイッチが入る。私はそう理解しました。

 若い世代は、どんな人間になり…

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