【動画】インドで大トラクターデモ
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 インドの農民が、トラックやトラクターで首都に押しかけ、基幹道路を数キロにわたって占拠している。1カ月以上続く、法律の撤廃を政府に求める抗議活動だ。米国に次ぎ、1千万人以上の新型コロナウイルス感染者が出ているインド。現場を歩くと、マスクをしている人はほとんど見られない。抗議しているのは頭にターバンを巻いた人ばかりで、しかも同じ名字の人たちだった。

拡大する写真・図版トラクターにスピーカーを載せ、大音量でパンジャブ音楽を流していた=ニューデリー、奈良部健撮影

 職場がある首都南部から北へ約40キロの距離を車で走ると、銃を持った治安部隊員たちが迂回(うかい)するよう指示を出していた。車を降り、その先の封鎖された基幹道路を歩いて行くと、全長15メートルほどもあるトラクターやトラックが道の真ん中に無数に止められ、テントや出店が数キロにわたって並んでいた。至る所に「農家なくして食物なし」という横断幕が掲げられている。

農作物の取引自由化に抗議

 「政府が価格を支えてきたからこそ、今まで生きてこられた。それがない法律は絶対に認めない。政府が撤回しない限り、ずっとここにいる」。トラックの荷台でアーモンドを食べながらそう話したのは、パンジャブ州で小麦や米を作っている、カラムジート・シンさん(29)。すでに20日間、トラックに寝泊まりしているという。

拡大する写真・図版トラックの荷台で談笑する農民ら=ニューデリー、奈良部健撮影

 農民が反対しているのは、政府が成立させた農産物取引の自由化などを促す「農業新法」だ。流通網の効率化を目指し、これまで地域の卸売市場などに限られていた農作物の販路を自由化。農民が直接どこでも売れるようにする。政府が米や小麦を一定価格で買い取り、生活を下支えしてきた仕組みもなくなると農民は不安視する。政府はなくなさいと主張するが、法律にはそうした文言はない。日本の農水省によると、世界的にはこうした価格支援制度を徐々になくす国が増えているという。

 シンさんによれば、一部の価格…

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