コロナは私たちを強くした 女子の受験生に言いたいこと

校長から受験生へ

聞き手・宮坂麻子
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 入試シーズンが本格的に始まりました。コロナ禍の中で頑張っている受験生たちへ、校長たちからの言葉をお届けします。

校長から受験生へ:昭和女子大付属昭和中学・昭和高校の真下峯子さん

 受験生のみなさん、コロナ禍の厳しい状況の中でよく頑張っていますね。中学受験の人もお疲れさま。高校受験の人も、これまでしてきた努力は絶対に裏切らないので、最後まで努力を続けてください。コロナの中の受験を経験したのはあなたたちだけ。これからの人生に、この1年の経験が絶対に効いてきます。自信を持ってください。

 コロナは私たちを強くしました。オンライン授業への対応など、学校も生徒も進化しました。学校の外から情報を採り入れ、新しいことに挑戦していく。競争ではなく、共有。共有しながら競争していく。そんな時代に、無理やりさせられた感じもしています。

 女子の受験生には、特に言いたい。これからますます、女性が力を発揮できる時代になっていきます。進学したら、野心を持って、ガラスの天井を打ちやぶるべく、自分がおもしろいと思ったことをどんどんやりましょう。

 私の専門は生物学です。高校生の時、受精卵からなぜ人間ができあがるのかということにとても興味を抱き、発生生物学の分野がある大学へ進学しました。本当は京都大へ行きたかったけれど、現役で合格する自信がなかったんです。それでも自分が知りたいと思ったことを学びたくて、京都大と交流のある女子大へ進み、京大の教授のところにも通って、研究しました。

 出身も女子高校です。教員になった後も女子校勤務が多く、高校時代も含めると、昭和女子は私が通う5校目の女子校です。女子校は、良妻賢母を育てる場ではなく、今や女性が社会で能力を発揮するための自信をつける場になりました。

 昨春に校長に就任し、長期休校が明けた途端、生徒会ならぬ中央委員会の生徒たちに、「どういう学校経営をしますか。前の金子朝子校長は、何でも自由にどんどん挑戦しなさいということでしたが、その方向性は変わらないですか」と尋ねられました。「当然でしょう。いいと思うことは何でもやりなさい」と答えました。取り組んできたことを誇りに思い、継続の意志を伝えられる生徒たちの姿に驚きました。

 コロナでも注目される医学や薬学分野だけでなく、何十万人もデータサイエンティストが足りない時代なのだから、女性も理系分野で活躍して欲しい。今春からは、グローバルと同時に、サイエンスにもこれまで以上の力を入れていきます。文系に進んでも、理数ができると人生は違う。

 20年後、30年後、日本がどうなるかはわかりません。でも、世界を見る目を持つ。サイエンスへの好奇心を持つ。この二つを胸に挑戦を続けてください。(聞き手・宮坂麻子)

     ◇

1952年、埼玉県生まれ。同県立熊谷女子高校、奈良女子大学理学部生物学科卒。埼玉県立高校の理科教諭になり、川越女子高教頭、松山女子高校長、私立大妻嵐山中高校長を歴任。昨春から現職。