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 新型コロナウイルス感染拡大により「孤独」の問題が深刻化しているとして、自民党若手議員が25日、勉強会を発足させた。政府のこれまでの取り組みは「ひきこもり」や「孤独死」など個別の対策にとどまっており、勉強会は3月上旬にも政府に対し、総合的な孤独対策に関する政策提言を行いたい考えだ。

 英国のメイ首相(当時)が2018年、「『孤独』は現代の公衆衛生上、最も大きな課題の一つ」と指摘。同国では人口の1割超が「孤独」を抱え、年4・7兆円の経済的損失が生じたとの試算もあり、世界初の「孤独担当相」が設置された。近年、国際的に対策を求める声が広がっている。

 国会内で25日に開かれた勉強会には衆参の若手議員約25人が参加した。ネット上での24時間365日のチャット相談に応じるNPO「あなたのいばしょ」理事長で、慶応大3年の大空幸星(こうき)さん(22)が講演。「いま相談窓口は本当に逼迫(ひっぱく)している状態。『望まない孤独』は各省庁にまたがる大きな問題だ」と指摘した。孤独に関する全国調査実施や孤独対策基本計画の策定などの必要性を訴えた。

 勉強会は今後、先駆的な取り組みを行う英国政府や国内の支援団体への意見聴取を予定している。呼びかけ人の一人、鈴木貴子衆院議員は「コロナ禍で顕在化した『望まない孤独』問題の解決が、菅政権の『自助、共助、公助』を形にすることにつながる」と語る。日本語では好んで1人でいることも「孤独」と表現されることがあるため、「望まない孤独」として議論していくという。

 菅義偉首相も25日の衆院予算委員会で「『望まない孤独』の問題が顕在化している。多様なつながりのなかで支え合いながら生きていくことができる社会の構築が、極めて重要」と述べた。(大久保貴裕)