感染経験の小川議員、厚労相に「私と面会後、検査は?」

三輪さち子
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 本当に無念でした。感染が分かった時は――。昨年11月に新型コロナウイルスに感染し、復帰した立憲民主党小川淳也氏が25日、衆院予算委員会で質問に立った。発熱から退院までの経緯を振り返りながら、現状の課題を指摘した。

拡大する写真・図版衆院予算委で質問する立憲民主党の小川淳也氏=2021年1月25日午後1時43分、恵原弘太郎撮影

 感染が発覚したのは昨年11月。衆院議院運営委員会の筆頭理事として、与党と交渉したり、記者の取材に応じたりすることが多かった。感染判明後、政党の控室や記者クラブを消毒するなど、影響が広がった。

 「多くの方に迷惑と心配をかけた。医療関係者にお世話になった。こうして回復したことの責任を感じて、今日は質疑の時間をいただいた」。小川氏はこう語り、自身の経験を語った。

 その日の夜、突然39度まで発熱した。翌日、近所のクリニックでは発熱時の検査はできないと断られ、熱がありながら、1キロ先の別のクリニックまで一人歩いた。「郊外や地方ならどうなのか、いろんなことを想像しながら歩いた」

 委員会では、防護タクシーなど何らかの支援が必要だと訴えた。

 入院先の病院で発熱が続いたが、医師は投薬しないと判断した。呼吸器につなぐような状況にならなければ投薬しないという方針があったためだというが、「(何人にどの程度投与されたのかという)投薬状況が公表されていない。患者からすれば不安材料の一つ」と振り返った。

 陽性とわかった後、接触者について聞かれた。「一番(体調が)しんどい時だから大変だった。しかし、記憶をたどりながら誠意を尽くした」。濃厚接触者は公費で検査を受けられるが、そうでない人は自費で検査を受けるしかなく、濃厚接触者の範囲を広げるべきだと指摘した。

 入院中は病室から一歩も出ることができず、看護師が清掃や買い出しまで担った。審議中の第3次補正予算案には、清掃や寝具の交換などを民間業者に委託する予算が盛り込まれているものの、「委託先が見つかるのかどうか、極めて重要な問題」とも語った。

 小川氏が最も強調したかったのは、濃厚接触者の範囲が狭すぎるのではないかという点だった。

 小川氏は発症した日、雇用調整助成金の期限延長の要望で、田村憲久厚労相と面会していた。「面談したことを大変申し訳なく思った。閣僚と接点をもってしまったことを非常に悔いていた」と語った。

拡大する写真・図版衆院予算委で答弁する田村憲久厚生労働相=2021年1月25日午後1時42分、恵原弘太郎撮影

 小川氏は「そういう情緒的な話とは別に」として、田村氏に対し、小川氏の陽性が明らかになった後にPCR検査を受けたのかどうか、問いただした。

 これに対し、田村氏は「個人情報になる。私がここで言うことで、国民の皆様方で同じような状況の方がいたら圧力がかかる。国会でワクチンを打ったか、打たなかったかということを聞くこと自体も、いろんな圧力になる。私がここで言うのは適当ではない」として答えなかった。

 小川氏は「同じ状況に置かれた方がどうすべきか、厚生労働大臣として体現しなきゃいけない。(検査を)受けたなら、なぜ受けたのか。(濃厚接触者に指定されなかった人は)みんな自費検査に追い込まれている。個人的な不安もある。社会的な責任や圧力もある。この対応を放置してきたのは、厚生労働大臣だ」と迫った。(三輪さち子)