急性リンパ性白血病の患者に新療法 名古屋大が臨床研究

木村俊介
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 急性リンパ性白血病の患者から免疫細胞を取り出し、遺伝子を操作して攻撃力を高めて体に戻す新たな治療法「CAR(カー)―T(ティー)細胞療法」について、名古屋大が25日、10~40代の男女3人に対して臨床研究を実施したと発表した。投与から1年以上の患者も経過は良好という。名大は今後、1~15歳の患者3人にも実施して安全性を確認していく。

 遺伝子の操作には、名大と信州大が開発した技術が使われた。臨床研究は、抗がん剤が効かない患者や造血細胞の移植後に再発した患者を対象に2018年2月から開始した。今回の3人は投与から最長1年以上、最短約2カ月といい、高橋義行・名大教授(小児科学)は「安全に投与できている」と説明した。

 この技術を使った治療法について、富士フイルム子会社のバイオ企業「ジャパン・ティッシュ・エンジニアリング」(愛知県蒲郡市)が治験を近く始めたい考え。名大の研究成果は安全性を示す材料になるという。

 また、タイのチュラロンコン大でも、悪性リンパ腫の患者1人に対し実施されたという。(木村俊介)