今夏に延期になった東京五輪の開幕まで半年を切った。コロナ禍で開催に懐疑論が出るなか、改めて大会の意義を問い直したい。
タレント パトリック・ハーランさん
ほとんどのオリンピック(五輪)は、開催国では評判が悪いものです。多くの公金が投じられるのに、街並みが壊される、大会中は大渋滞になる、招致活動の買収疑惑も出る。問題だらけですよ。
振り返れば、2016年大会の招致時は石原慎太郎さん、今大会の招致時は猪瀬直樹さんが都知事だった。今は小池百合子さんで、招致の旗振り役が大会を準備する役になっていないし、大会組織委員会や日本オリンピック委員会(JOC)のビジョンも一貫していない。当初掲げたコンパクトな大会を貫き、できれば1964年大会の主会場になった旧国立競技場を改修して使えれば格好良かった。
それでも、方針がぶれても、ほかの大会と比べてはるかにひどいわけではない。東京は100点満点ではないけど、ゼロでもないと思います。
提案したいのは、情報発信力…