大津いじめ自殺、父「罪に向き合って」 元同級生に訴え

新谷千布美
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 「改めて重く受け止めてほしい」。大津市立中学2年の男子生徒(当時13)が2011年10月に自殺したのはいじめが原因だと認め、元同級生2人に賠償を命じた二審・大阪高裁の判決が確定した。25日に大津市内で会見した男子生徒の父親(55)は、元同級生にそう訴えた。

 高裁判決は、元同級生2人に約400万円の支払いを命じた。しかしこれは、2人が本来負担すべき損害賠償額を約4千万円と認定したうえで、大津市との和解金などを差し引いた額。父親は約4千万円の方を強調し、「今からでも遅くない。犯した罪に向き合ってほしい」と呼びかけた。また、判決がいじめがなくなるきっかけになってほしいとの思いも語った。

 賠償額をめぐっては、一審・大津地裁は本来負担すべき額を約6600万円とし、和解金などを差し引いて約3750万円の支払いを命じた。

 一方、二審・大阪高裁は、父親と母親の別居などを考慮し、「両親が生徒を精神的に支えられなかった」として過失相殺し、元同級生2人が負担すべき額を約6600万円から約4千万円に減額。和解金などを差し引く計算もやり直した。両親は最高裁に上告したが、21日付で退けられた。

 父親と一緒に会見した代理人の石田達也弁護士(47)は、「高裁判決が不服というより、挑戦としての上告だった」と話した。高裁判決もまず元同級生2人の責任を認めており、その上での過失相殺だったという。

 いじめと自殺の因果関係を認めた判決が確定した意義について、石田弁護士は「いじめによる自殺は何ら意外なことではなく、一般的に予想できる、『通常生ずべき損害』としたことが大きい」と評価。因果関係を立証するためのハードルが大きく下がったとして、「他の訴訟にも影響する」と指摘した。(新谷千布美)