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 米議会上院は25日、バイデン大統領が財務長官に指名した米連邦準備制度理事会(FRB)前議長のジャネット・イエレン氏(74)の人事を承認した。定数100のうち賛成84人、反対15人の圧倒的な支持を得て女性初の財務長官に就く。

 党派対立が激しい米議会で、立場の違いを超えて信任を得られると見込んでバイデン氏が選んだのがイエレン氏だ。史上初めて、大統領経済諮問委員会(CEA)委員長、FRB議長、財務長官という要職をすべて経験する人物となる。コロナ禍からの回復に向け、大規模な公共投資や格差是正を目指すバイデン政権の要だ。

 ただ、イエレン氏が本領を発揮できるかは、財政権限を握る議会の動向次第だ。野党共和党のなかでは、大規模減税を進めたトランプ前政権時代には鳴りを潜めていた財政緊縮の声が再び強まる動きも出ており、予断を許さない。

 財政上の権限が限られるバイデン氏は、矢継ぎ早に大統領令を出し、経済再生をアピールしようとしている。25日には、政府が物品などを調達する際に米国製品を選ぶよう求める「バイ・アメリカン」関連法令の強化を求める大統領令に署名した。政府調達が経済全体に占める割合は小さいものの「成長を促し、製品調達網を強固にするために税金を使えるよう、政府調達を含めた通商ルールを近代化するべく、貿易相手国とも協議する」とも述べた。(ワシントン=青山直篤)