第2回「15歳になれば…」帰れない故郷、娘の問いに約束した

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力丸祥子
写真・図版
あの日響いた産声
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 親子が乗った車が福島県南相馬市の家を出た。車内にはアニメ「鬼滅(きめつ)の刃(やいば)」の登場人物のぬいぐるみが飾られている。行き先は南に約70キロ離れた商業施設。大流行した「鬼滅」の映画を見に行くところだ。

 昨年10月。後部座席の小学4年生、星山琉菜(るな)さん(9)は国道沿いの風景を窓から眺めていた。

 「あのお化け屋敷みたいなの、なに?」

 ツルが伸びたツタの葉の緑にのみこまれそうな建物。近くの脇道はバリケードで封鎖され、通ることはできない。

 「あそこは郵便局。長いこと人がいないから、壁に絡まっているね」。ハンドルを握る母の真弓さん(40)が答えた。

 周囲は、東京電力福島第一原発の事故で人がいまだに住めない「帰還困難区域」だ。

あの日響いた産声

 絶望と混乱が日本を覆ったあの日、東北の被災地に希望の産声が響いた。3月11日に10歳になる子どもと、その家族の思いを取材しました。

 琉菜さんはほおを膨らませた…

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