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 神奈川県のインテリアデザイナーが、石川県の伝統工芸「加賀友禅」の残布を使ったクッションを作った。「何人もの職人が手をかけた加賀友禅が使われないのはもったいない」と、鮮やかな色彩と肌触りを身近に感じてもらえる利用法を探ったという。

 デザイナーは川崎市を拠点に活動する小森あきさん(54)。小学4年生から高校卒業まで金沢市に住んでいたといい、残布の利用を思いついたきっかけは、中学時代の同窓会で金沢を訪れたとき。友人から「実家のタンスから加賀友禅の着物の端切れが出てきたけど、捨てるしかない」と聞いたことだった。

 加賀友禅会館(金沢市)によると、加賀友禅の制作には2~3カ月、5~10人の職人が携わるという。

 一般の人にとって、着物の仕立てなどで出た残布の活用は難しいが、小森さんは「ライフスタイルにあわせれば、西洋式の多い住宅でも使うことができる」と考えたという。

 2018年、インターネットで呼びかけたり、知人らに問い合わせたりして残布を集め始めた。柄が奇麗に見えるデザインを一つ一つ考案し、縦横40センチ、縦横45センチ、縦20センチ横40センチの3サイズのクッションを作った。

 1月には加賀友禅の家具ブランド「結zen(ゆうぜん)」を設立。4月には金沢市内の店舗でクッションの試験販売をする予定で、北陸3県のホテルにも売り込んでいきたいという。価格は安いもので1万5千円ほどを考えている。

 今後は残布だけでなく、着なくなった加賀友禅の着物、小物の布も活用したいといい、布の持ち込みによるオーダーメイドに応じることも検討中だ。小森さんは「伝統工芸を手元において楽しんでもらいたい」という。

 問い合わせは事務所のホームページ(http://la-vita-felice.net/別ウインドウで開きます)か、アドレス(info@la-vita-felice.net)から。加賀友禅の残布や、着なくなった着物なども募っている。(木佐貫将司)

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