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 新型コロナウイルスの軽症者ら向けに県が運営する宿泊療養施設で療養中の男性が12月に死亡した事案で、県の第三者検証委員会は「血中酸素飽和度が低下しても、苦痛を訴えず急激に悪化することがある」との指摘を報告書に盛り込む方向だ。26日の委員会後に県が明らかにした。

 県によると、男性は亡くなった昨年12月11日の朝の健康観察で体温37・8度、血中酸素飽和度86%で、せきと息苦しさはないと回答。86%の値は「数字を見た段階で医師につながないといけない」(県幹部)とされる低水準だが、県側は医師につないでいなかった。

 県によると、この点について検証委員会のメンバーで医師免許を持つ弁護士の児玉安司氏が、コロナの特徴として「それほど苦痛を訴えず悪化することがある」と指摘。呼吸器内科の専門の医師にもヒアリングしたところ、同じような意見が示されたという。

 検証委は近く、原因究明に関する中間報告をまとめる。血中酸素飽和度が低下しても苦痛を訴えず急に悪化することがあるという特徴が関係者に十分に周知されていなかったのではないかという点に加え、どのような場合に医師に判断を求めるのか明示的な基準が定められていなかった点なども報告に盛り込むという。(末崎毅)