海水から淡水をつくる高性能な膜 神戸大が開発

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神田明美
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 海水から塩分を取り除いて淡水を作り出す、極めて薄いシートを重ねた脱塩膜を、神戸大学の研究グループが開発した。世界の人口が増える中、飲み水など水資源の不足が世界的な課題となっている。現在、市販されている脱塩膜の欠点を補うといい、「実用化されれば、生活で使える水を海水から簡単に作ることができる」と管科成(グアンケチェン)助教は話す。英科学誌ジャーナル・オブ・マテリアルズ・ケミストリーAで発表した。

 神戸大には膜工学に特化した日本で唯一の研究拠点「先端膜工学研究センター」がある。

 チームが開発した脱塩膜は、厚さ0・35ナノメートル(ナノは1ミリの100万分の1)の「酸化グラフェンナノシート」を、約70層積み重ねたものだ。シートは炭素原子を結合させてつくっている。各層の間隔は1ナノメートル以下で、膜の厚みは50ナノメートルほどだ。

 脱塩膜に海水を通すと、海水中の塩分(塩化物イオン)は通らず、水分子だけが層の隙間を通り抜ける。マイナスの電気を帯びた塩化物イオンは、ナノシート表面のマイナスの電気と反発し合ってひっかかり、通り抜けることができない。こうした仕組みで、淡水をつくることができるという。

 現在市販されている主な脱塩…

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