最上川の氾濫地区に堤防整備、国が整備案 豪雨から半年

上月英興
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 【山形】最上川などが氾濫(はんらん)した昨年7月の豪雨から、28日で半年になる。国土交通省は27日、オンラインで最上川流域治水協議会を開き、同規模の洪水被害を軽減するために緊急で取り組む対策を盛り込んだ「最上川中流・上流緊急治水対策プロジェクト」の原案を示した。これまでの整備計画にはなかった被災地区への堤防整備も新たに盛り込んだ。

 プロジェクトは、戸沢村~大江町の最上川中・上流域が事業範囲。「再度災害防止対策」として河道掘削約90万立方メートル、堤防整備約8キロ、遊水地改良1カ所、分水路整備1カ所を挙げる。最上川の水位を下げて氾濫を抑える狙いだ。国の新年度予算案の審議を踏まえ、近日中に完成させる。

 大石田町や大蔵村、大江町などの氾濫があった地区で堤防整備を計画。最上川水系河川整備計画には盛り込まれていない河北町溝延地区への築堤も実施する。最上川が大きく蛇行する村山市内では、分水路も設けて流下能力を高める。

 発災時の対応をまとめたタイムラインの改善など、ソフト面での対策の方向性も盛り込む。事業は短期・中期などに分けて、住民の理解を得ながら進める方針だ。

 協議会では、国が進める新たな治水対策「流域治水」の考え方を踏まえた「最上川水系流域治水プロジェクト」を今年度内に公表予定。それに先んじて緊急プロジェクトを示すことについて、山形河川国道事務所の竹下正一所長は「被災者や流域の皆様の不安を少しでも解消し、復興の支援を進める」と狙いを述べた。(上月英興)