湖山池の水質や生物の調査結果を報告

石川和彦
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 鳥取県鳥取市が市内の湖山池で進めている汽水化事業の「湖山池環境モニタリング委員会」が27日、市内のとりぎん文化会館で開かれた。2020年も水質は悪かったことや小さいヤマトシジミが減っていること、湖底のヘドロを砂で覆う覆砂の環境改善効果が持続していることなどが報告された。

 今回は委員6人中、永松大・鳥取大農学部教授ら4委員が参加。事務局の県と市の担当者が報告した。

 それによると、20年の水質はリンが19年と同様に夏から秋にかけて18年以前よりも高くなった。9月に急激に増えており、委員から原因を問われた事務局側は「湖底が貧酸素になっていることが一つの大きな要因と考えている」と答えた。窒素も9、11月が18年以前よりも高かった。

 ヤマトシジミは、池の110カ所で底泥を採集して資源量を調べており、殻の幅が14ミリ以上の漁獲サイズは20年は19年と比べて大きな変動はないが、それより小さいサイズは減少している。覆砂(ふくさ)は池の東側で14年度から始め、100メートル四方などの範囲で水深2・5~4・5メートルの湖底に厚さ30センチになるよう砂を投入している。15~18年度の投入分は砂の厚みがおおむね維持され、窒素などの値もほぼ横ばいになっている。

 モニタリング委は、汽水化開始直後に顕在化した淡水生物の衰退・消滅、湖底の貧酸素化の長期化などの問題に対応するため、県と市が12年9月に設置した。生物観察や水質調査の結果、動植物や環境の保全策について、委員に任命された生態などの専門家らが意見や助言をしている。(石川和彦)