北極海の海氷変化の謎に迫る 気候変動の影響を解く鍵

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米山正寛
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 海氷の面積が昨年は観測史上2番目に小さくなるなど、気候変動の影響が注目される北極海。その海を冷たく保つ冷水の起源の一つが、太平洋と北極海をつなぐ海峡部にあると、日本の研究ではっきりしてきた。北極環境の理解を進める新たな成果だ。(米山正寛)

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昨年9月13日の北極の海氷分布。観測史上2番目の小ささだった。「しずく」の観測データによる=国立極地研究所、宇宙航空研究開発機構提供

 昨年の北極海の海氷面積は、国立極地研究所宇宙航空研究開発機構による水循環変動観測衛星「しずく」の観測で9月13日に最小の355万平方キロメートルとなり、衛星観測が本格化した最近約40年間では2012年に次ぐ2番目の小ささに縮小した。ロシア北部は冬から気温の高い状態で、沿岸では海氷が成長しづらかった。夏も好天が続き、海氷の融解が進んだと考えられた。

 太平洋と北極海をつなぐ海域では、アラスカ沿岸の調査によって、温暖な海水がベーリング海峡を通って北極海へ流入し、海氷分布に大きな影響を与えると考えられてきた。一方、人工衛星の観測などで海域のロシア側に冷たい水が存在することも指摘されていたが、詳しいことは分かっていなかった。

■冷たさ保つ水の起源を特定…

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