ゴーン氏調査、逮捕10カ月前には実施 日産専務証言

有料会員記事主役なきゴーン法廷

根津弥
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 日産自動車の元会長カルロス・ゴーン被告(66)が巨額の役員報酬を開示しなかったとされる事件で、金融商品取引法違反罪の共犯に問われた元代表取締役グレッグ・ケリー被告(64)の公判が27日、東京地裁であった。検察と司法取引したハリ・ナダ専務執行役員(56)が証人出廷し、ゴーン元会長が逮捕される10カ月前には不正の社内調査が始まっていたと証言した。

 元会長は2018年11月、報酬の一部を退任後に払う「未払い報酬」とし、各年度の有価証券報告書に記載しなかった容疑で逮捕された。司法取引したナダ氏は、捜査に協力する代わりに不起訴となった。

 ナダ氏の証言によると、18年1月、川口均・元副社長から、今津英敏・元監査役が「ゴーンの不正を調べている」と聞かされた。調査内容は、元会長の家族の航空代金をめぐる問題だったという。

 しかし同年5月、川口氏から「ゴーンと対立してまで調べるほど深刻な行為はなかった」との調査結果を告げられた。ナダ氏は当時、元会長が19年までに退任すると確信しており、「違法」な未払い報酬の支払い実行を「阻止しなければならない」と思い、自身が関与した報酬問題などを順次打ち明けたという。

 ナダ氏は川口氏と今津氏に米大手法律事務所による調査を提案し、自らも協力。「徹底的な調査に基づき、取締役会にゴーンさんと直接対峙(たいじ)してほしかった。東京地検金融庁への情報提供があってもいいと考えていた」と話した。

 日産は元会長との「直接対峙…

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主役なきゴーン法廷

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