アンバランスな日本、五輪を開いても…一橋大教授の懸念

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聞き手・構成 潮智史
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 今夏に延期になった東京五輪の開幕まで半年を切った。コロナ禍で開催に懐疑論が出るなか、関係者のインタビューを通じ、改めて大会の意義を問い直したい。

尾崎正峰・一橋大教授

 東京の多摩地区を中心に、長く地域スポーツ振興を調査、研究してきました。1964年大会に続く2度目の東京オリンピック(五輪)・パラリンピック招致が2005年から06年にかけて動き始めた時から、五輪に反対の立場でした。

 日本のスポーツ関連予算の配分は競技スポーツに偏り、アンバランスに過ぎる。五輪開催となれば、生涯スポーツや地域スポーツなど、人々がスポーツを楽しむ環境づくりは後回しになるだけでなく、東京大会後に予算が回ってくるかも怪しいと思います。

 東京都内の公共施設の職員や利用者らも、五輪が生涯スポーツや地域スポーツに寄与するのか疑わしく思っていると感じます。実際に都のデータによると、都内の公立スポーツ施設は東京大会の開催が決まった13年度から5年間で、854から831に減少しています。

 国際オリンピック委員会(IOC)が主導する、スポーツを通じて平和な社会の実現をめざす「オリンピック・ムーブメント」は、五輪開催がすべてではありません。

 IOCの五輪憲章は「スポー…

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