姉は五輪へ、妹は医療従事者に コロナ禍でできることを
辻隆徳
コロナ禍でもそれぞれができることを――。東京オリンピック(五輪)マラソン女子代表、一山麻緒(23)=ワコール=は31日、大阪国際女子マラソンで日本新記録に挑む。高校まで陸上選手だった妹の莉那さん(21)は来月14日に看護師の国家試験に臨む。
莉那さんは姉を「麻緒ちゃん」と呼ぶ。両親が「姉妹というより友達みたい」と言う姉妹は、鹿児島・出水中央高で陸上部に入り、共に長距離を専門にして汗を流した。
莉那さんが1年生のときに、一山は3年生で主将。普段は優しい姉も練習に身が入っていない選手がいると、厳しく接していた。莉那さんは「練習で手を抜いたのを見たことがない。選手として尊敬できる存在だった」と振り返る。
高校卒業後、一山は実業団に進んだ。競技を続けることも考えたが、莉那さんは別の道を選んだ。
高校時代はケガや貧血で悩む…