がん闘病、食事は「拷問」に 体重40キロ落ちた

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それぞれの最終楽章・足し算命(3)

海南病院緩和ケア医 大橋洋平さん

 手術の後、最初に襲ってきたのは激痛でした。胃の大半を切除した手術の痕は30センチと大きく、体を少し動かしても、くしゃみをしても激痛が走ります。

 病理検査の結果、ジスト(消化管間質腫瘍)だとの確定診断が出て、術後1カ月足らずの7月半ばから抗がん剤治療が始まりました。抗がん剤は最も効き目が大きいと考えられる薬から試すのが鉄則です。凶悪な顔つきのジストを相手に、切り札を後に回す余裕などありません。抗がん剤グリベックを1日1回、4錠飲むことになりました。

 グリベックは抗がん剤の中でも副作用が比較的少ないとされる薬です。しかし、それでも吐き気、嘔吐(おうと)、下痢、食欲不振、白血球の減少などはあります。もともと下痢気味だったのが激しくなり、20日で1日3錠に減らされました。

 何よりつらかったのは、大食漢だった私が、胃の大部分を摘出してほとんど食べられなくなったことです。一度の食事でご飯は7粒とか10粒とか数えられるほど。小さな乳酸菌飲料も3分の1飲むのがやっと。少しずつ食べなければならず、朝食、昼食、夕食と、その間に2回の間食。2時間おきに何かしら口にします。するとすぐにおなかが張り、吐き気がして下痢になる。しゃっくりも頻繁に起きるようになりました。

 しかも横になると、消化液が…

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