山形の肝がん罹患・死亡率が全国最低水準に 県など会見

西田理人
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 山形県内の肝がんの罹患(りかん)率と死亡率が、全国で最も低くなったことが、国立がん研究センター(東京)のまとめで分かった。県などは「検査体制の充実など早期の発見・治療に向けた長期間の取り組みが、一定の成果を出した」としている。

 吉村美栄子知事と、山形大学の上野義之・医学部長らが28日、県庁で共同記者会見を開いて発表した。

 同センターが昨秋までにまとめたデータによると、2017年の県内の人口10万人当たりの肝がんの罹患率(年齢調整後)は8・2(全国平均13・3)、18年の死亡率は2・7(同4・2)で、いずれも47都道府県のうち最も低かった。

 県は肝炎対策基本法が成立した09年度に、山形大医学部付属病院を「連携拠点病院」に指定。地域のかかりつけ医や専門医療機関などが連携して肝疾患の診療にあたるネットワークを作った。また、肝がん肝硬変の主な要因とされるウイルス性肝炎の早期発見や治療につなげようと、検査体制の充実や、検査や治療の相談に応じる「肝炎医療コーディネーター」の養成などに力を入れてきた。

 県によると、現在は市町村や保健所での検査に加え、県内約350の医療機関でも無料でウイルス検査を受けることができ、18年度は1万3千人以上が検査を受けた。治療面でも同病院を中心に技術向上に取り組み、肝疾患の治療を行う専門医療機関は東北6県で最も多い50機関にまで増えたという。

 上野学部長は「まじめな県民性が積極的な検査や治療につながっているのでは」と話した。(西田理人)