熊本豪雨の被災地、10市町村の職員が過労死ライン超え

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渡辺七海、安田桂子、棚橋咲月
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 記録的豪雨で氾濫(はんらん)した熊本県の球磨(くま)川流域市町村で、職員の長時間労働が続いている。発生した昨年7月に時間外労働が100時間を超す職員がいたのは10市町村に及び、一部の自治体ではその後も過重な勤務を迫られている。復旧・復興事業の本格化を前に、人手不足が影を落とす。

 朝日新聞は昨年12月、流域の12市町村にアンケートを実施。大規模災害では、被災者支援や復旧事業など膨大な業務が集中して発生し、現場の自治体職員の負担が急増していることがうかがえた。

 脳や心臓疾患の労災認定に関する厚生労働省の基準では、発症前1カ月に100時間超か、発症前2~6カ月平均で月80時間超の時間外労働をしていた場合、「業務と発症との関連性が強い」としている。「過労死ライン」と言われる。

 10市町村では、管理職を除く首長部局職員計1806人のうち少なくとも478人は、昨年7月の時間外労働が100時間を超えていた。死者25人、住宅の全半壊400棟超の被害が出た球磨村では職員58人中48人(83%)。芦北町では195人中146人(75%)、人吉市では249人中144人(58%)だった。人吉市では職員1人当たり平均102時間。避難所で管理者の立場にあった管理職の1人は320時間に達した。

 7~11月の5カ月で月平均80時間超となった職員は、芦北町80人、人吉市18人、相良村3人、水上村2人だった。芦北町と人吉市では豪雨後、心身の不調を訴えるなどして計19人の休職者が出た。7~10月の4カ月では八代市で29人、球磨村で18人が月平均80時間を超えた。球磨村によると、災害査定の準備に追われる建設課では11月に平均44時間、最長の職員で113時間。復興計画の見直しや実行に伴い、今後再び増加する見通しという。

 人吉市など複数の自治体は…

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