刑事罰削除、知事たちの声 感染症法改正に実効性は?

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浜田奈美、釆沢嘉高、久保田侑暉、末崎毅、森岡航平、中野龍三、吉田博行
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 自民、立憲民主両党が28日、新型コロナウイルス感染症に対応する特別措置法と感染症法の改正案の修正で合意した。政府案に盛り込まれた入院拒否などに懲役刑や罰金を科す刑事罰の規定は削除されることになった。全国知事会は両法の改正を求めてきたが、各地の知事たちはどう受け止めたのか。

 政府が22日に閣議決定していた感染症法改正案は、入院拒否や入院先からの逃亡に「1年以下の懲役または100万円以下の罰金」を科す刑事罰が盛り込まれていた。全国知事会は、1回目の緊急事態宣言が出された昨年4月以降、「積極的疫学調査などの実効性を担保するため」として、感染症法に罰則規定の整備を国に提言。1月9日付の国への緊急提言でも、改めて感染症法の改正を求め、調査や入院勧告への順守義務と罰則規定の必要性を訴えた。ただ、罰則の内容までは踏み込まず、刑事罰までは求めていなかった。

 広島県湯崎英彦知事は9日の全国知事会の会議で、「入院勧告の順守義務違反への刑事罰は行き過ぎ。せめて過料ぐらいだ」と慎重論を述べていた。感染症法改正案から刑事罰から過料になったことについて、湯崎知事は28日、「修正は適切だと思う」と取材に語った。

 埼玉県の大野元裕知事も28日、「全国知事会として最初から刑事罰を求めていない。そういった意味では知事会で求めてきた方向性になった」と述べた。

 大阪府吉村洋文知事も28日、入院拒否などに刑事罰を科すことについて、「目立った事例はなく、罰則を科すことで防げるのか、防ぐ必要があるのか。(罰則による)実効性はないのではないかと思っていた」と語った。

 ただ、感染症法改正に一定の実効性の確保を求める意見は知事たちの間に根強くある。兵庫県井戸敏三知事は28日、疫学調査について、「協力しない場合は、一定のサンクション(制裁)があっていい。どの程度が望ましいかは国会の議論に委ねたい」。京都府の西脇隆俊知事も「何らかの制裁や強制措置が大前提でないと、なかなか実効性のある疫学調査もできない」と述べた。群馬県山本一太知事も「知事としては必要な対応を行う際に、実効性が担保される形にしてほしい」と求めた。

 与野党の修正協議では、刑事…

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