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 2020年分の確定申告が来月16日に始まる。会場の税務署は例年ごった返すが、コロナ禍での「密」を避けようと「自宅申告」を促す取り組みが加速している。職員が会場で申告書を手取り足取り作ってくれたのも今は昔。申告者が2千万人にものぼる「一大行事」が変わりつつある。

 「感染症の予防対策にもなるので、『おうちでサクッと確定申告』を実践していただきたい」。確定申告を約1カ月後に控えた1月18日。会計ソフト販売会社「freee」(東京)の記者会見にゲスト参加した国税庁の職員は、こう強調してみせた。

 同社はこの日、スマートフォンから確定申告ができるアプリの提供を発表。「おうちでサクッと確定申告」と銘打って利便性を訴えるもので、職員はそれに乗っかって発言した形だ。同庁関係者は「会見の趣旨と国税のベクトルが一致したので、会社からの参加オファーを受けた」と言う。

 確定申告の期間中は例年、各地の税務署などに設けられた申告会場が納税者でごった返し、密となるのが恒例だった。

 昨年の確定申告は、コロナの感染拡大が始まったばかりというタイミング。急きょ対応を求められた同庁は、申告期間を1カ月延長する「奥の手」で密を回避した。

 ただ、期間延長は経費がかさむ。このため、同庁は昨年の申告終了後から期間延長をしなくても済む方法を模索してきた。入場整理券を配って入場者を制限したり、密にならない会場のレイアウトを考えたり。それでも、麻生太郎財務相は25日の衆院予算委員会で遠山清彦衆院議員(公明)に申告期間の延長について問われ、「今から検討させていただく」と言及した。

 様々な策を打つが、同庁幹部は「究極的には、会場に来てもらわないことに尽きる」と話す。申告手続きは電子申告(e―Tax)を使えば自宅からでもできる。業務の効率化を図る意味でも、同庁はコロナ以前からe―Taxの利用を呼びかけてきた。その結果、自宅から申告する人は増える傾向にある。

 申告会場を訪れた人は昨年、381万人。5年前より100万人以上減ったとはいえ、なぜ人々は税務署に行くのだろうか。

 納税の方法を大きく分ければ、…

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