選抜屈指の右腕、市和歌山・小園 ゴムボール練習を発明

高校野球

山口裕起
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 第93回選抜高校野球大会(3月19日開幕、阪神甲子園球場)の出場32校が29日、発表された。昨秋の近畿大会で4強に入った市和歌山は2年ぶり7回目の出場。最速152キロのエース小園健太(2年)は、大会ナンバーワン投手の呼び声が高い。

 昨年10月の秋季近畿大会準々決勝。智弁和歌山戦に先発し、9回4安打で完封勝利を挙げた。同県のライバル対決を2―0で制して選抜出場を濃厚にした。「すべてをかけて臨んだ一戦。今までで一番の投球ができました」。九回2死から最後の打者を一ゴロに仕留めると、小園は両手を突き上げて喜んだ。

 球が速いだけではない。投球術も魅力だ。

 この日のテーマは「内角球」。智弁には新チームになって過去2戦2勝しているが、その時は外角球中心の配球だった。「相手は研究してくるので、そこを逆手にとりたかった」と小園。球は少々荒れたが、序盤から打者の胸元をぐいぐい突いた。

 これが生きる。腰が引けた相手に、中盤以降は外のカットボールが効いてくる。散発4安打、長打を一本も打てずに敗れた智弁和歌山中谷仁監督は「いろいろと対策をしたが、相手が一枚上だった」と脱帽した。

 きれいな縦回転の直球を投げるため、練習では硬球より3倍ほど重いゴム製のボールを使って壁当てをしているという。自ら編み出した練習法だ。

 今年の初詣は、おみくじで「大吉」を引き当て、「コロナが分からない中で選抜の無事開催」と「日本一」を祈願した。身長185センチ、体重は近畿大会後に1日4合の白飯と間食のバナナで5キロ増量して90キロになった。「春の甲子園で優勝して夏も甲子園で優勝したい。一番の投手になりたい」。大型右腕の夢は膨らむ。(山口裕起)