悩み抜かれた最後の「21世紀枠」 決選投票の末に軍配

高校野球

山口裕起
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 2年ぶりに開催される大会に、初出場10校を含む32校の出場が決まった。第93回選抜高校野球大会日本高校野球連盟毎日新聞社主催、朝日新聞社後援、阪神甲子園球場特別協力)の出場校を決める選考委員会があり、昨秋の明治神宮大会中止で「神宮枠」の代わりに例年よりも1校増えた21世紀枠は、東播磨(兵庫)や三島南(静岡)など4校すべてが初出場校となった。京都国際や聖カタリナ(愛媛)も初の甲子園を決めた。

 最多出場は32回目の中京大中京(愛知)で、県岐阜商が30回目で続いた。連続出場は明豊(大分)の3年連続が最長で、宮崎商は52年ぶり。

 組み合わせ抽選会は2月23日に行い、大会は3月19日に兵庫県西宮市阪神甲子園球場で開幕する。

関東・東京最後の枠 試合巧者に

 関東・東京の最後の1枠の選考では、昨秋の関東8強で5番手とされた東海大相模と、東京2位の日大三の比較で東海大相模が上回った。関東・東京の井上明選考委員長は「投手力をはじめ、総合力で東海大相模に分があるとの意見でまとまった」と説明。好左腕の石田隼都を擁し、(昨夏の独自大会を含む)5季連続で神奈川を制した試合巧者ぶりが高く評価された。

 選考で最も時間をかけたのが近畿の6校。4番手までは昨秋の近畿4強ですんなり決まったが、5、6枠目が難航した。その中で粘り強さが持ち味の神戸国際大付、近畿王者の智弁学園を県大会で破った天理が高く評価された。

 東北と北信越は地区大会決勝が大差の試合になったが、準決勝敗退の学校が選ばれる「逆転現象」は起きなかった。

 ただ、東北の前田正治委員長は柴田のエース谷木亮太が「1週間に500球」の投球数制限で、決勝で19球しか投げられなかったことに言及。「東北大会は他地区とは違って1週間で日程を消化したため、公平性に欠けるのではという意見も出た。今後の検討材料にしてほしい」と訴えた。

 21世紀枠の4校は、東日本から、特別支援学校との交流がある八戸西、西日本からはコロナ禍による一斉休校の期間中にSNSを駆使して強化に取り組んだ東播磨が選出。3枠目は部員不足から地域の支援を受けて復活した具志川商が選ばれた。

 最後の4枠目は、野球振興の一環で保育園児らと交流を続ける三島南と連合チームとして初の甲子園をめざす富山北部・水橋の争いに。甲乙がつかず、最終的に委員ら14人による決選投票の末に三島南に軍配が上がった。(山口裕起)