コロナ自粛生活、「精神的苦痛」が半数 徳島大調査

新型コロナウイルス

斉藤智子
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 【徳島】新型コロナウイルス感染拡大による昨春の緊急事態宣言下の心理的ストレスについて、徳島大学大学院社会産業理工学研究部の山本哲也准教授らの研究グループが1万人規模のオンライン調査をしたところ、強制力のない自粛要請のもとでの生活に半数近くが精神的苦痛を感じ、2割近くは治療を要するうつ状態だったと推定された。この結果は論文にまとめ、国際学術雑誌に報告した。

 調査は昨年4月7日の宣言から約1カ月が経過した5月11、12日に調査会社マクロミル(東京)を通じて実施。心理的ストレスやうつ症状、孤独感に加え、生活習慣やストレス要因などについての約90項目のアンケートで、宣言の最初の対象区域となった7都府県在住の18~89歳の1万1333人から回答を得た。

 その結果、宣言後の1カ月間に36・6%が軽度~中等度、11・5%が重度の心理的ストレスを感じており、合わせると半数近くに上った。治療を要するうつ状態にあると推定された人の割合は今回の調査で17・9%だった。

 過去の厚生労働省による健康状態の全国調査では、心理的ストレスを感じている人の割合は25%前後で、自粛生活が精神衛生に悪影響を与えたことがうかがえる結果となった。

 医療従事者、精神疾患の治療歴がある人、18~39歳の若年層は、心理的ストレスを感じた人の割合が高かく、自粛生活で影響を受けやすいと考えられる。

 また、コロナによる不眠や不安、孤独感などがストレスを高める要因となっている一方で、健康的な睡眠習慣や楽観性がストレスを緩和する要因であることも関連づけられるという。

 山本准教授らは、2度目の緊急事態宣言が今月出されたのを受け、2月上旬に追跡調査を計画しており、「継続的にデータを蓄積し、より精緻(せいち)な分析や、影響を受けやすい人のサポートにつなげていきたい」と話している。

 論文は学術誌の「International Journal of Enviromental Research and Public Health」と「Scientific Data」のオンラインサイトで公開されている。(斉藤智子)

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