室工大初の衛星、2月21日打ち上げ 太陽光発電めざす

西川祥一
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 【北海道】室蘭工業大(北海道室蘭市)と大阪府立大(堺市)は29日に記者会見し、共同開発した超小型衛星「ひろがり」を2月21日に民間ロケットに搭載して、米国で打ち上げると発表した。宇宙での太陽光発電をめざす衛星で、宇宙空間で実証実験を行う。室工大にとっては初の人工衛星となる。

 「ひろがり」は幅、奥行きとも10センチ、高さ20センチの超小型衛星で、太陽光パネルを模したプラスチック板を折りたたんで収納している。室工大が太陽光発電関係の機器、府大が交信、電力供給の管理などを担う機器を担当。学生、大学院生が中心となって開発し、両大の55人が参加した。府大では2014年に初の衛星開発に成功し、今回はその技術を応用した。

 衛星は米国のNASAワロップス飛行施設(バージニア州)から民間ロケットで打ち上げ、国際宇宙ステーションに運んだ後、宇宙空間に放出。府大のコンピューターから遠隔操作し、折りたたんだパネルを12センチ四方に広げる難易度の高い実験に挑む。

 室工大航空宇宙機システム研究センター長の内海政春教授は「成功すれば宇宙での太陽光発電システムに大きく貢献できる」。同大の大学院生、林夏澄さんは「コロナでスケジュールがタイトになったが、その状況でどうしたら開発を成し遂げられるかを学んだ」と話した。

 エレクトロニクスの進歩で衛星の小型化が進み、安く、早くできるようになり、大学でも2000年代初めから開発が始まった。北海道大でも東北大と共同で地球観測用衛星を実用化するなど、20近い大学、研究機関で取り組んでいる。(西川祥一)