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 週末29日の米ニューヨーク株式市場は、個人投資家による投機的な取引が過熱していることへの警戒感から、主要企業でつくるダウ工業株平均が大きく反落した。前日比620・74ドル(2・03%)安い2万9982・62ドルで終え、昨年12月14日以来、1カ月半ぶりに3万ドルの大台を割り込んだ。

 ハイテク株が多いナスダック市場の総合指数も大幅下落。同266・47ポイント(2・00%)低い1万3070・69で引けた。

 米株式市場では、ネット掲示板で情報交換する個人投資家らが、ゲーム販売店「ゲームストップ」など一部の銘柄を買い進む投機的な取引がヒートアップし、これらの株価が連日乱高下している。株取引に使われるアプリ「ロビンフッド」などは一部銘柄の取引をいったん制限したものの、29日に制限を再び緩和し、市場の混乱が長引くことへの懸念が強まった。

 ヘッジファンドが株価下落を見越して空売りを仕掛けていた銘柄が狙われており、それらの株価急騰で損失を被ったヘッジファンドが保有株を換金売りするとの観測も、市場の不安につながっている。いまのところ投機の対象は限られた銘柄にとどまっているものの、今回の混乱が市場全体に広がるおそれも指摘されている。

 投資家の不安心理を示す「恐怖指数」とも呼ばれる米国株の変動指数(VIX)はこの日、33・09と前日から10%近く上昇。不安感が高まっているとされる「20」を大きく上回った。(ニューヨーク=江渕崇)