コロナ直撃、観客いない「球春」 一変したキャンプ風景

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松沢憲司、吉村良二
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 プロ野球は2月1日、12球団の春季キャンプが一斉に始まる。新型コロナウイルスの感染拡大で国と、宮崎、沖縄両県による独自の緊急事態宣言が出る中、観客がいない異例の「球春」となる。ファンの歓声が選手を後押ししていたキャンプ風景が今年は一変する。(松沢憲司、吉村良二)

 「感染者が出たとなれば、どんな目で見られるか分からない。やれるだけのことをやらないといけない」。ある球団幹部がそう語ったように、12球団は感染予防策に心を砕く。

 宮崎市で始動し、2月中旬に那覇市に拠点を移す巨人は、異例の対応を取る。主将の坂本勇人選手ら主力19人は宮崎市ではなく東京ドーム東京都文京区)で1日から4日まで練習。6日からは1軍本体に先立って那覇市で練習する。東京―宮崎間の移動を省き、一緒に練習する選手を少なくすることで感染するリスクを抑える狙いだ。昨年、宮崎と沖縄に分けていた広島は沖縄に一本化。例年、離島の久米島でスタートしていた楽天は現地の医療体制などを踏まえ、今年は沖縄本島に変えた。

 キャンプ前からPCR検査を徹底し、期間中もおおむね週1回のペースで検査を受ける。選手やチーム関係者だけでなく、球場の施設職員や警備員らも検査の対象だ。外食については、12球団を統括する日本野球機構(NPB)が定めたガイドラインでは選手はもちろん、関係者にも自粛を求める。野球解説者や報道陣も検査の対象となり、西武は狭い空間に大勢が詰めかけるブルペンと室内練習場ではフェースシールドの着用を義務づける。

 大規模な検査が頻繁に必要となるが、巨人は地元の関係機関に負担をかけないために那覇市内に臨時の検査センターを開設。キャンプ後の4月末まで置いて、アマチュアを含む他競技の検査も受け入れる。

 いまのところ、キャンプを打ち切る基準は設けていない。ただ、プロ野球の斉藤惇コミッショナーは25日の記者会見で「自動的な、定量的なルールをつくるのは難しい。クラスター(感染者集団)的な現象が発生したときに考えないといけない」と語った。その場合、感染症の専門家や地元自治体などと相談して、判断する構えだ。

「感染拡大を止めることが最優先」

 コロナ禍とはいえ、プロ野球選手は長丁場のシーズンを戦うために春季キャンプを取りやめるわけにいかない。

 12球団やNPBは地元自治…

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