岩国出身・宇野千代の直筆原稿を展示 県立山口図書館

山崎毅朗
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 山口県岩国市出身の作家、宇野千代(1897~1996年)の県内ゆかりの作品や直筆原稿を紹介する企画展「宇野千代とやまぐち」が山口市の県立山口図書館で開かれている。4月29日まで。

 宇野千代は旧玖珂郡横山村生まれ。岩国を舞台にした代表作「おはん」や、ベストセラー「生きて行く私」で知られる。ファッション雑誌の創刊や着物のデザインでも活躍した。

 企画展では、県立大や県立山口図書館が収蔵する直筆原稿やはがき、初版本など30点ほどを展示している。直筆原稿では、戦後の岩国を舞台にした「水西書院の娘」や短編「汽車・大雨」を展示している。

 中央公論社の編集者に岩国から送ったポストカードには錦帯橋の写真があしらわれ、「夏だといふのに、私はこんな南へ来てるんですよ。非常時型の避暑なんです」と特徴的な丸い文字で書かれている。

 宇野が創刊し、日本のファッション誌の先駆けとされる「スタイル」の復刻版も展示されている。展示に携わった司書の田村恵美子さんは「宇野千代の幅広く先進的な仕事を知ってもらえたら」と話している。(山崎毅朗)