被災した天満宮を球磨工専攻科生が再建 高森の神社

後藤たづ子
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 熊本県高森町高森の村山地区にある村山祖母神社の境内にある天満宮を、県立球磨工業高校伝統建築専攻科の学生が再建し、27日、現地に設置された。

 もともとあった天満宮は建立時期は不明だが、老朽化に熊本地震の影響も加わって傾きかけたり基礎が傷んだりしていた。近くの本田雄二郎さん(74)は2019年、妻の洋子さん(77)との金婚の記念になることをと考え、地区を通じて同校に再建を相談。専攻科の今年度の授業の一環として新しい天満宮を造ることになった。材料費などの必要経費を本田さんが負担した。

 ただ、昨年4月からは新型コロナウイルスの影響による休校が続き、7月は学校のある県南が豪雨災害に襲われた。専攻科も自宅が屋根まで浸水した学生がいた。学生たちは自宅や友人宅の片付けをし、学校の活動でボランティアに取り組むなどした。

 天満宮の建造に本格的に着手できたのは8月から9月ごろという。自発的に夜や土日も使い学校内で作業を進め、今月、完成した。27日は再建を手がけた2年生4人と1年生1人が現地に設置に訪れた。2年の前淵海斗さん(20)は地区の人たちに「100年、200年持つようにと造りました。学びの機会をありがとうございました」と伝えた。

 本田さんは「学業もできない苦難の中で制作していただき、大変ありがたい」。区長の杉田則秋さん(69)も「素晴らしいものができ感激。末代にわたり守っていきたい」と話した。(後藤たづ子)