架空の町を歩く、描く 気鋭の劇作家・前川知大の冒険

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 コンリンチョウに行ったことはありますか? なくて当然です、舞台公演のために考えられた架空の町なので。その地図を作り、それを元に戯曲を再構成したのが、「イキウメの金輪町コレクション」。架空の町を舞台につむぐ新たな物語はオムニバス形式あり、ストーリー仕立てありの3本立てです。戯曲が映像作品の原作となるほどの当代指折りのストーリーテラー、作・演出の前川知大さんに、思いを聞きました。

 ――企画の経緯は。

 去年春の公演が延期になって。それでも劇団で集まって、とりあえず何かクリエーションみたいなものを続けようと。そうしないと「腐る」と思ったので、「みんなでいまできることやろうか」って。

 僕の作品では金輪町っていう架空の町が舞台になっていたんで、みんなで過去の作品を全部洗って、「あの作品にこれ出てきた」と稽古場でワークショップみたいな形で集めていって。頭の中で立体化するためにやってたんだけども、実際に地図に落とし込んだら面白いんじゃないか、という企画が進んでいって。

 設定上は当然時代が違ったりとか、完全には整合性はとれないんだけど、とれないままやっても面白いだろうといって、地図にいろんな作品の、「このエピソードはここで起きた」みたいなこととかで地図作って。今までの作品を金輪町に集約して、金輪町を切り口にして物語を語っていくっていうのも面白いんじゃないのかな。というのを今回やります。

 3プログラムになんとか落とし込んだんですけども、6時間分の作品をつくるということを、ようやく気付いて苦しんでる。劇団員たちが特に発表するつもりもなく面白がって始めたことなんで、特に誰も後悔はしてないんですけど。

 ――地理がお好きなのですか…

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