ワクチン接種、40日で国民の3割に 世界最速のカギは

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エルサレム=高野遼
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 新型コロナウイルスのワクチン接種をめぐり、中東イスラエルが短期間で国民の3割への接種を実現し、世界一のペースを記録している。スピード接種を実現できているのは、デジタル化が進む独自の医療システムにあるらしい。実態を知るべく、ワクチン接種が行われている現場を訪ねた。

 1月11日朝、イスラエル中部のネタニヤにまた一つ、新たな接種センターが開設された。サッカースタジアムの通路を利用し、18個の仮設ブースが並ぶ。パネルで仕切られた各ブースには、2人ずつの看護師が人々への接種を進めていく。

 予約した高齢者らが次々と訪れ、ブースへ向かう。個人情報をパソコンで確認し、上腕に接種。5分ほどで終了すると「ワクチンを受け、勝利した」と書かれたステッカーが配られた。

 この日、夫婦で2回目の接種を受けたジレス・ホウリさん(80)は、「これでやっと孫たちに会える」と喜んだ。「副作用への不安はない。それよりも、感染の怖さの方が大きかったから」

 2回目の接種から1週間後には、保健省から「グリーンパスポート」が発行される見込みだ。所持者には海外渡航や、濃厚接触後の隔離免除などを認めることも検討されている。

早期入手にも一役

 イスラエルでは12月19日に接種が始まり、2月2日までに約316万人が1回目の接種を受けた。人口の3割を超え、人口当たりの接種数は世界一とされる。高齢者や医療従事者ら約180万人はすでに2度目の接種を終えた。3月末までには、16歳以上の国民全員への接種完了を目指す。

 スピード接種のカギを握るのは「デジタルヘルス」と呼ばれる医療システムのデジタル化だ。

 イスラエルでは、国民一人ひ…

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