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 日本航空(JAL)は1日、2021年3月期の業績(国際会計基準)で、最終的なもうけを示す純損益が3千億円の赤字になりそうだと発表した。これまで2400億~2700億円の赤字を見込んでいたが、新型コロナウイルスの感染拡大で旅客予約が低迷しており、予想を引き下げた。

 下方修正の最大の要因は、国内線の需要が従来の見通しから大幅に変わったことだ。最初に業績予想を示した昨年10月時点では、今年3月には国際線の旅客需要がコロナ前の25~45%まで、国内線は72~87%まで回復するシナリオだった。実際、東京発着の旅行が観光支援策「Go To トラベル」対象となった10月と11月は「需要の戻りは急だった」(菊山英樹専務)というほど回復した。

 だが、感染拡大で12月にはトラベル事業が停止。キャンセルが相次ぎ、1月の国内旅客数はコロナ前の一昨年と比べて、24%ほどにとどまったようだ。2月は平年の20%、3月は30%ほどとみており、想定より大きく落ち込む。当初の計画以上に進める経費削減や貨物事業の好調ぶりを勘案しても業績予想を下方修正せざるを得ないと判断した。

 今回の予想は、緊急事態宣言の解除やトラベル事業の再開の時期を考慮せず、いまの予約状況などから算出した。宣言解除やトラベル再開が早ければ、実際の需要は予想より上ぶれる可能性がある。財務的には、借り入れや増資で手元資金を大きく積み増しており、いまの規模の資金流出が続いても1年半以上耐えられる水準という。

 1日発表した20年4~12月期の決算は、純損益が2127億円の赤字で、赤字額はこの期間として過去最大。売上高は前年同期比68・0%減の3565億円だった。国際線の収入が95・3%減と大幅に落ち込んだ。国内線は68・0%減だった。(友田雄大)